夏休みの自由研究にも役立つ! 1ヶ月で育てられる野菜と観察に適したお花

お子様の自由研究のテーマを決めるのに、毎年親子で頭を抱えていませんか? 植物に興味があるならば、家庭菜園やガーデニングにチャレンジしてみてはいかがでしょう。お子様と一緒に1ヶ月間で育てられる野菜や夏季の観察に向いているお花について、ガーデンキュレーターの小島理恵さんに伺いました。

ガーデンキュレーター小島理恵のプロフィール
小島理恵 プロフィール
株式会社Q-GARDEN代表

横浜市生まれ。信州大学農学部森林科学科卒業後、1994年に大手造園会社に入社。その後、独立し、2011年に株式会社Q-GARDENを設立。庭づくりに関わる多方面の関係者と同時に双方向の調整・仲介を行い、お客様の理想により近いお庭の提供を目指す日本初のガーデンキュレーターとして活躍中。
出版本: 『はじめてでもカンタン!おいしいベランダ野菜』(監修)
https://q-garden.com

ガーデンキュレーターの小島理恵です。野菜やお花の栽培には種や苗、土、プランターなどの準備が必要ですが、ホームセンターや園芸店に行けば、手軽に揃えられるものばかりです。ぜひお子様と一緒に家庭菜園やガーデニングを楽しんでみてください。

夏休みの自由研究にも使える! お子様と一緒に1ヶ月で育てられる野菜

これからご紹介する野菜は、暖かい季節であれば1ヶ月以内に育てられるものです。どちらもお子様と一緒に簡単に育てられるので、夏休みの自由研究テーマにすることもできるでしょう。

1ヶ月で簡単に育てられる野菜①ミニトマト

1ヶ月で簡単に育てられる野菜 ミニトマト
1ヶ月で簡単に育てられる野菜 ミニトマト

ミニトマトは家庭菜園のなかで、最も育てやすい野菜と言っても過言ではありません。苗から育てる場合、1ヶ月もあれば実が熟すまでの過程を観察できるので、夏休みの自由研究にもピッタリです。

栽培が簡単な理由は原産地にあります。トマトは中南米の乾燥した地帯を原産としているので、湿った土よりも乾燥した土で育てた方がスクスクと育ちやすいのです。そのため、1日に何度も水やりを行う必要はありません。1日1回の水やりを忘れずに行えば、あとは基本的に放置で大丈夫です。ホームセンターや園芸店などで販売されている「ポット苗」を使えば、発芽した状態から育てることができるので便利です。

1ヶ月で簡単に育てられる野菜②ラディッシュ(ハツカダイコン)

1ヶ月で簡単に育てられる野菜 ラディッシュ(ハツカダイコン)
1ヶ月で簡単に育てられる野菜 ラディッシュ(ハツカダイコン)

ラディッシュは春に育てるのが一番適していますが、基本的には1年を通して栽培可能です。別名でハツカダイコンとも言われる通り、20日間前後の短期間で収穫できるので、夏休みにも育てやすいかと思います。ミニトマトとは異なり、こちらは種から育てるので、発芽から収穫までの過程を観察することができるでしょう。

ラディッシュも基本的な水やりの頻度は、1日に1回で問題ありません。ただし、種が発芽するまでは十分に水を与えた方が良いので、それまでは常に土が湿っている状態を維持しておきましょう。発芽した後は、土を触って乾燥していれば水を与えるというイメージで大丈夫です。水をあげた翌日になってもまだ土が湿っているようであれば、その日は水やりをする必要はありません。

夏休みの自由研究にぴったり! 観察に適したお花

お子様と一緒にお花を育てるのも良いでしょう。夏に開花時期を迎えるお花を2種類ご紹介します。夏休みの自由研究テーマとして扱う場合は、7月に苗を購入して育てるか、6月頃に種を植えるようにしてください。そうすることで、苗から花が芽吹き、咲き誇るまでの過程を観察することができます。

観察に適した夏の花①ユウガオ

観察に適した夏の花 ユウガオ
観察に適した夏の花 ユウガオ

今も昔も小学生が夏休みに育てるお花の定番として人気なのはアサガオではないでしょうか。ただ、すでにアサガオを育てた経験がお子様にあるならば、ユウガオを観察してみても良いでしょう。

ユウガオは名前の通り、夕方から夜の間に咲く花です。花の形はアサガオと似ていますが、決定的に違うのは香り。花の近くに寄ってみると、とても甘い香りがします。余裕があればユウガオとアサガオを同時に育ててみてください。香りの違いを観察してみるのも面白いですよ。

観察に適した夏の花②ひまわり

観察に適した夏の花 ひまわり
観察に適した夏の花 ひまわり

経過観察がしやすいという面では、ひまわりを育てるのもオススメです。本葉が出てくる様子や花が大きく咲き誇る様子など、様々な成長段階を観察できます。最終的にひまわりの種を収穫できるのも嬉しいポイントですね。

栽培方法ですが、ひまわりは成長すると2メートルから3メートルほどになるので、地植えが適しています。地植えのスペースが取れず、プランター栽培を行う場合は「ミニひまわり」という品種があるので、そちらを選ぶと良いでしょう。プランター用に改良された品種なので、限られたスペースでも育てやすいのが特徴です。

ユウガオとひまわりを枯らさないためのポイント

基本的な水やりの頻度は、1日1回を目安に土が乾いていたら水をあげるというイメージで問題ありません。ただし、南向きの日当たりが良いベランダやお庭で育てる場合は1日2回、水をあげましょう。

また、お子様にとって、土が乾いているか否かを判断するのは、なかなか難しいことだと思います。もし、土の乾燥具合を確かめる方法を聞かれたら、指を土の中に入れる方法を教えてあげてください。表面だけを触ってみても、なかなか判断しづらいですが、指の第二関節付近まで土の中に入れると、状態がよく分かります。指を入れて土の中までパサパサになっているようであれば、お花が水を欲している頃合いです。

育てたお花を使って工作もできる!

アサガオの花をすり潰すと色水が作れる
アサガオの花をすり潰すと色水が作れる

育てたお花を使って、工作をしてみるというのも面白いのではないでしょうか。 例えば、育てたアサガオの花をすり潰してできた色水で、絵を描いてみても良いでしょう。ひまわりを育てたのであれば、収穫した種をボードに並べて、オリジナルのクラフト品を作成するのもアリですね。

【おまけ】子ども人気が高く育てやすい野菜・果物

最後に、簡単に収穫できる野菜とフルーツをひとつずつご紹介します。夏の短期間に栽培できるというわけではないですが、お子様人気が高いものなので、ぜひ取れたての美味しい状態を食べさせてあげてください。自由研究を頑張ったご褒美になるかもしれません。

じゃがいも

子ども人気が高く育てやすい野菜 じゃがいも
子ども人気が高く育てやすい野菜 じゃがいも

じゃがいもは土の中に種いもを植えておけば、基本的に水やりだけで育てることができます。植え付け時期は春と秋の2回で、どちらの時期に植えても3ヶ月ほどで収穫可能です。

じゃがいもは地植えだけでなく、プランターでも栽培できます。その際は丸型で深さが30センチほどあるプランターを選びましょう。ちなみに、じゃがいもは「袋栽培」という方法でも育てることができます。この方法はとても簡単で、買ってきた培養土の袋に水抜き用の穴をいくつか開けて、その中にじゃがいもを入れるだけ。初心者の方は袋栽培から始めてみるのもオススメです。

いちご

子ども人気が高く育てやすいフルーツ いちご
子ども人気が高く育てやすいフルーツ いちご

フルーツのなかでも簡単に育てられるのがいちごです。秋頃になればホームセンターや園芸店でいちごの苗が販売されるようになるので栽培してみましょう。苗植えをする前に肥料をしっかりとまいておけば、害虫が寄ってくることもほとんどなく、水やりだけで育てられます。

いちごは地植え、プランターのどちらでも栽培できますが、苗が成長するにつれて垂れてくるため、プランターの方が簡単に育てられます。地植えで栽培するのであれば、苗の根元にビニールや藁を敷いて、実が傷つかないようにしましょう。秋頃に苗植えすれば、春先には収穫が可能です。

1ヶ月で育てられる野菜と観察に適したお花 まとめ

今回ご紹介した野菜やお花は基本的な水やりをしっかりと行えば、どれも簡単に育てられるものです。ただし、栽培を進めていくなかで、どうしても予期せぬトラブルや上手くいかないことはあるかと思います。その際はお子様にとって満足のゆく結果になるよう、親御様ができる限りのサポートをしてあげてください。

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